整形外科|リウマチ・骨粗鬆症・リハビリの医療法人藤田整形外科

  • 06-6872-2012

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整形外科

整形外科について

骨と関節(運動器)の疾患を中心に治療しています

身体の運動に関係する関節、背骨(脊椎)、手足の痛みや疾患を対象としています。 
腰痛・頸部痛・関節痛・骨折・捻挫・骨粗鬆症・神経痛などで困っている患者様を診ています。
当院では、電気治療・関節注射・ブロック注射・内服治療を駆使して治療し、それらの方法でも難治の場合や、歩行障害・筋力低下・手術後の関節機能障害のある患者様に対しては、理学療法士と連携して、少しでも健康な状態に回復するようにリハビリ治療を行っています。

手・足・背骨などの運動器に痛みがある場合やケガをした際には、なるべく早く診断し治療を開始することが早期回復につながりますので、まずはお早めにご来院されることをお勧めいたします。

対応疾患一例

肩痛

当院では、肩関節疾患の治療を積極的に行っています。
肩関節の痛みにもいろいろな原因がありますが、ここでは、日常よくみかける疾患を説明いたします。

上腕二頭筋長頭腱炎

肩前方に痛み圧痛があり、肩の運動時の痛みがありますが、挙上可能です。注射治療で痛みは軽減します。

肩腱板損傷

腕を挙上する時、90度前後で痛みが強く、それより上では痛みが軽減します。腱板が完全に断裂すると腕を挙上する力がなくなり、完全に挙上できなくなります。加齢とともに断裂している人が増えていきます。80歳以上で洗濯物干すのが困難な場合には、断裂の可能性が高いです。高齢者は程度の差はありますが、多くは何らかの腱板損傷を持っています。
腱板損傷は、ステロイドやヒアルロン酸の注射やリハビリ治療で症状改善することが多いですが、中には手術を要することもあります。院長は病院勤務医時代、肩専門医でしたので、手術が必要かどうかMRI検査や症状から判断し、必要であれば肩専門医に紹介しています。

石灰沈着性腱炎(滑液包炎)

肩の腱板や腱周囲に石灰が沈着する病気です。急に肩関節部に激痛が生じた場合には、この疾患の可能性が高いです。夜間、痛みで寝れなかったという訴えが多いです。痛みが強いため、なるべく早く痛みを和らげてあげる必要があります。石灰が沈着していてもレントゲンでは骨と重なり、見逃すことも多いです。エコー検査でレントゲンでわからない石灰がわかります。
当院では、まずエコー観察し、石灰部に注射をして鎮痛剤を併用し、激痛を早期に軽減するように治療しています。大多数は数日で痛みが消失し通院しなくなりますが、中には難治例もあり、複数回の注射が必要となります。

凍結肩(五十肩)

凍結肩(frozen shoulder)は五十肩とも言われていますが、五十肩の定義はあいまいです。世間では、五十前後の肩痛を五十肩と言っていますし、四十前後の肩痛を四十肩と言ったりしています。これは病態を現した正確な病名になっていません。
ここで述べる五十肩は凍結肩(frozen shoulder)のことです。凍結肩(五十肩)は45~60代に多い疾患で、腱板断裂・上腕二頭筋腱炎・石灰性腱炎・外傷など明らかな原因がなく肩痛が生じます。発症初期は痛みが強く、慢性期になると安静時の痛みはなくなり、その後徐々に可動域制限が起きてくる疾患を指します。肩が水平くらいしか挙げれない、後ろに手が回しにくい、それらの運動で肩が痛むという症状です。

多くの病院・開業医では、そういう患者様に対して、あまり有効な治療を行っていないのが実状です。というのは、今まで凍結肩を治療する有効な方法がなく、放置しておいても、痛みは徐々に治まり、運動制限もやがては治ることが多いからです。

しかし統計的には、強い運動制限のある場合、半数は1年以上治らず、4分の1の人は2年以上運動制限と疼痛が持続します。患者様もある程度あきらめていることが多いようですが、不眠を伴う強い痛みが何ヶ月も持続することも多く、早く治る方が良いでしょう。

凍結肩の状態では、無理に肩を動かそうとしても、激痛のため運動範囲は簡単には良くなりませんし、悪化することもよくあります。通常、整形外科ではリハビリ治療が行われますが、電気で温め滑車運動を根気よく繰り返しても、自然経過とあまり変わらないというのが実状です。

凍結肩(五十肩)の当院での治療

当院では、積極的に五十肩の治療をしており、多くの症例を診ています。
五十肩は今だに原因が解明されていませんが、関節内の炎症が起きていることは事実です。そのため、まず炎症を抑える注射を関節内に行い、理学療法士によるリハビリ治療や家庭での運動指導を行います。

関節内にケナコルトという長時間作用ステロイドを注入し、関節内の炎症を抑えることにより痛みが軽減します。それによりリハビリがしやすくなり、動きも改善されやすくなります。注射はエコーを見ながら行い、確実に関節内に注入するようにしています。

その後に、理学療法士がリハビリ治療を行い、多くの患者様は徐々に肩の可動域が改善され痛みも軽減します。
安静時の痛みがないため、肩が挙がらない状態を放置していると、明らかに治癒が遅くなります。
肩が痛い場合は放置せずに、早期に受診することをお勧めします。

当院では、理学療法士が肩関節周囲の緊張を和らげるテクニックを持っており、多くの患者様がリハビリに通っています。

その他、変形性肩関節症・神経圧迫による肩痛など

肩痛の原因は多岐にわたります。できるだけ正確な診断をするため、エコー検査や必要によりMRI検査をします。また、注射をすることにより診断にも役立てています。
肩関節は構造が複雑なために、エコーを使用しない注射では、注射液が意図したところに行かず、効果に乏しくしかも痛いだけということも時にありましたが、エコーを使用することにより、このようなことが少なくなったことは、治療する側にとってもうれしいことです。

腰痛

腰痛を起こす原因は様々ですが、単に背骨が曲がっている・ずれているから腰痛を起こすわけではありません。
主な腰痛の原因を主要な順に述べます。

椎間板の異常

椎間板は背骨の間にある組織で、クッションの役割を果たしています。
柔らかく弾力性のある組織で、周囲を繊維組織で覆われており、イメージとしては皮の固い饅頭の感じです。そこに強い圧力が加わると、周囲の繊維組織が破れ、中身が外に飛び出すことがあります。この状態が、椎間板ヘルニアといわれているものです。この飛び出した椎間板の中身(髄核)が神経を圧迫し、神経の血行不良や炎症物質放出などの異常が起き、神経に炎症が起これば、強い痛みやシビレを起こします。その痛みやしびれはその神経が支配している範囲に起きます。腰椎椎間板ヘルニアの場合、主に臀部・下肢・足部のシビレ痛みになります。

真後ろに出たヘルニアは腰痛を起こし、下肢痛は余り起こしません。大きくなると、まれに排尿障害などを起こし手術を要します。普通、ヘルニアは後側方に出て、下肢の疼痛やシビレを起こします。
椎間板に強い圧力がかかっても、周囲の壁が破れない場合が多く、この場合は急性腰痛や頑固な腰痛を起こします。
痛みの特徴は、腰を前屈することで痛みが起き前屈ができません。逆に、腰を反らしても痛みは起きません。前かがみで重量物を持つのが悪い動作です。くしゃみをしたり不意に前屈した時に発症することもあります。そういう場合は、腰椎の牽引や伸展体操が有効です。
当院での治療としては、一般的な内服薬・リハビリ治療などで効果がない場合、硬膜外ブロックを行います。それでも痛みが強く仕事生活に支障をきたす場合は、信頼している病院に紹介しています。

椎間関節の異常

腰椎は5つの骨の配列であり、それぞれは椎間関節でつながり、その下に仙骨があり、仙骨は骨盤と仙腸関節という大きな関節でつながっています。関節は体が動くためのつなぎ目なので、異常な動きで炎症が起きたり、加齢変形が起きます。腰痛の主要な原因部位です。ヘルニアとは逆に腰を反り返れば痛みが生じます。当院では、エコーも見ながら関節にブロック注射をします。
腰椎分離症も場所が近くで、ブロック注射が有効です。
私自身、腰椎分離症の持ち主で、姿勢や運動などで痛みを生じることがあります。知人の先生にブロックをしてもらい劇的に治り、すぐにゴルフができるようになりました。分離症がある場合、痛みのない時には、予防のために腹筋背筋の筋力強化が重要です。

傍脊柱筋の疼痛

傍脊柱筋は背骨を支える両側腰背部の筋肉ですが、不良姿勢が持続したり、円背(猫背)による慢性的な筋肉疲労で疼痛を生じます。
多くの腰痛の原因です。治療は電気治療・ストレッチ・投薬・ブロック注射があります。

腰部脊柱管狭窄症

加齢とともに背骨が変形し、脊髄が通る経路が狭くなった状態です。症状としては、腰痛・殿部から下肢への痛みで、歩行すると痛みやシビレが悪化してくるため、立ち止まり休憩が必要になります。
下肢の血行不良でも似たような症状がありますが、その場合、足が冷たくなり、悪化すると安静時でも痛いことがあります。専門医の鑑別診断が必要です。脊柱管狭窄症の治療は、内服薬が主ですが、難治性の場合手術を要します。

圧迫骨折

骨粗鬆症や外傷により、胸椎や腰椎が圧迫骨折を起こした時に、背部・腰部に強い痛みが生じます。骨粗鬆症の場合には、変形が進行し脊椎の後弯が強くなることが多く、初期固定が必要となりますので、急激な腰痛・背部痛が起きた場合には、早期受診をお勧めします。検査により、骨粗鬆症が強い場合には、効果の強い注射を早期より行い、背骨の変形を予防します。
高齢者では圧迫骨折から寝たきり生活になることを予防することが重要です。時には、専門の病院に紹介して、手術が必要となることもあります。

ぎっくり腰(急性腰痛)

ふとしたきっかけで強い腰痛が起きることがあります。世間ではぎっくり腰と言います。医学用語では急性腰痛ですが、その原因は今まで述べたような、椎間板や椎間関節から来ることが大半です。痛みが1週間以上続くことは少ないですが、椎間板ヘルニアのこともありますので、MRI検査が必要となります。治療にはブロック注射が有効なことも多いです。

仙腸関節の痛み

ほとんどが見逃されてきた痛みです。医学教育でも重要視されてこなかったため、整形外科でもその存在を否定する医師が多くいます。
仙腸関節痛の特徴としては、仙骨部から、殿部、大腿外側部、鼡径部などの痛みがあります。片側股関節の開排制限と痛みがあります。片方の下肢に痛みが及ぶ場合は、坐骨神経痛と誤診されたり、股関節痛と誤診されることもあります。MRI検査で明らかな異常がないのに、前述したような痛みが続く場合には仙腸関節の疑いがあります。鎮痛剤が効きにくい場合が多く、誤診のため、治療に難渋することが多いです。治療としては、AKAというマニュプレーションが劇的な効果をあらわすこともあります。症例は多くはありませんが、こういう痛みがあるということを認識して診察することが大切です。

加齢による変形

加齢とともに脊椎は変形します。個人差が大きいですが、変形によって神経を圧迫すると、上述した脊柱管狭窄症となります。変形により脊椎側弯やすべり症を生じ、難治性腰痛の原因となります。

補足

他にも、腰痛の原因はいくつもあります。癌の転位・内蔵由来の腰痛なども見逃せません。整形外科に腰痛で来る患者様の中にも、腹部大動脈瘤破裂など生死にかかわる患者様もいます。当院でも、まれに救急搬送しなければならない患者様も来られます。これらの原因を特定することは豊富な経験を要します。
また、腰痛のすべての原因が特定できるわけではありません。長年の腰痛が歯の治療で治ったという例、下剤で便秘を治したら腰痛が治ったという例、水泳をハードにしたら治ったという例等ありますが、ある治療法で全ての腰痛が治ることはあり得ません。腰痛の原因を少しでも究明していくことが我々整形外科医の使命と感じ、日々診療しています。
最後に追加しますと、腰痛を過剰に怖がったり、こだわったりすることにより、その痛みを脳が拡大解釈してしまうという現象があります。少々の痛みであれば、あまりこだわることなく、仕事や日常生活を続けていれば、痛みの存在を忘れることもあるのです。

膝痛

膝痛の主な原因は変形性膝関節症で、加齢による膝関節軟骨の損傷、摩耗による炎症や関節変形、半月板・靭帯の変性から痛みが生じます。時には関節リウマチによる膝の炎症・変形や慢性的関節水腫があります。リウマチ症状が膝関節だけの場合は、診断が遅れがちになります。変形性膝関節症に対する治療では改善しないことが多く、リウマチの治療が必要となります。痛風・偽痛風による膝関節炎も膝痛の原因となります。外傷による靭帯損傷・半月板損傷・疲労・使い過ぎからくる腱の炎症も膝痛の大きな原因です。それぞれの病態により治療法も異なります。
変形性膝関節症に対し、ヒアルロン酸製剤の関節内注射が効果的です。なるべく細い針を使用し、時にはエコーを使用して極力痛くないように注意しています。電気治療や内服薬湿布だけで痛みが治まることも多いですが、難治な場合には理学療法士による運動療法を行います。
なかには、それらの方法でも膝痛がとれない場合もあります。変形が高度であり、手術を要する場合もあります。手術は主に人工関節置換術になります。最近はその成績も向上していますので、必要に応じ経験豊富な病院に紹介しています。
また、変形が少ないのに、膝痛が強く持続する場合もあります。そういう場合、MRI検査により骨壊死が見つかることもあり、手術が必要となることもあります。

頸部の痛み

頸部痛の原因は、頸椎の変形、頭を支える筋肉の疲労からくる痛みや肩こり、頸椎変形や椎間板ヘルニアからくる頸椎症性神経根症、胸郭出口症候群など、種々の原因からおこります。

頸椎症性神経根症

頸椎から上肢に行く神経が、頸椎部で圧迫され炎症を起こすことにより、肩甲骨周囲や肩部・上腕部に強い放散痛を生じます。上を向いて首をそらすことにより痛みが悪化するのが特徴です。
痛みが強い場合、通常の鎮痛薬だけでは改善しないため、リリカなどの新薬を併用します。それでも劇痛が続く場合、当院では、状況によりエコーを使用して、神経をブロックする治療を行っています。エコー使用して直接、神経・針先を見ますので安全に行えますが、主な治療は内服薬によります。この場合、整体治療などを行うと症状を悪化させ、最悪麻痺をおこす可能性がありますので十分注意してください。
診断はMRI検査などにより確定します。

胸郭出口症候群

頸椎から出た神経が束になり、鎖骨の上に頸部を通り腕に行きますが、そこで神経を圧迫されることにより上肢手のしびれや痛み・だるさ・肩こりなどを生じます。首の長いなで肩の女性に発症します。姿勢の改善、体操などの指導が必要です。

肩こり

頭を支え動かす筋肉は多く、姿勢やストレス・頸椎の変形・血行不良・神経の圧迫などいろいろな原因で生じます。温熱治療・姿勢の改善・運動・筋膜ブロック・内服薬などで根気よく治療することが必要です。

骨折・捻挫の治療

当院では、手術が必要な場合は関連病院に紹介しています。また、骨折かどうか疑わしい場合は、エコーやMRI検査をして判断します。
手術が不要な場合は固定し、固定後のリハビリ治療を行っています。
膝の捻挫で問題になるのは前十字靭帯損傷です。手術を要することか多いので、MRIで断裂かどうか確認して専門病院に紹介します。
内側靭帯損傷は程度により固定法が異なります。半月板損傷の場合は、MRI検査後、手術が必要な場合は専門病院に紹介していますが、スポーツ選手以外はまず保存治療を行います。
足関節捻挫は最も多い捻挫ですが、レントゲンでは骨折の有無しかわかりません。靭帯の損傷程度により固定法も異なりますので、エコーで靭帯損傷を正確に診断して治療することが重要です。

スポーツ外傷

スポーツ外傷は多岐にわたります。院長は中学から大学まで野球部で投手をしていました。その間、腰痛・肩痛などに悩まされて活動を制限されたこともありました。現在もゴルフ・テニスをやってますが、肘痛・肩痛・腰痛・手首痛に悩まされながらも運動を続けています。スポーツによる痛みは理解しています。当院の理学療法士もスポーツ障害の治療に熱意をもっており、投球障害やスポーツ外傷、術後のリハビリも積極的に行っています。

肩の痛み

投球時の痛みの原因は様々ですが、肩関節亜脱臼・肩関節ゆるみ上腕二頭筋長頭腱炎・腱板炎・肩峰下滑液包炎・肩関節唇損傷な種々の原因があります。肩関節障害の診断は複雑です。手術を要することもまれにありますが、多くは安静・リハビリ・注射で治療します。

腰痛

スポーツ選手の場合、疲労性の腰痛がほとんどですが、椎間板ヘルニアや腰椎分離症のことも多くありますので、まず、正確な診断が大切です。

膝痛

膝の外傷はスポーツ外傷の代表格です。半月板損傷・前十字靭帯損傷・側副靭帯損傷が主な外傷です。前十字靭帯損傷は手術を要することが多く、捻挫後関節が腫れて、血がたまっている場合は疑います。半月板損傷も程度により手術を要します。
使い過ぎによる膝前部の痛みの場合、若い人はオスグッド病が多く、ストレッチ・安静を要します。
いずれの場合も、保存的治療がメインですが、手術を要するかどうかを判断し、適切な専門医に紹介しています。必要な場合は、理学療法士によるリハビリ治療を行います。

魚の目・巻き爪の治療

かなり多くの人が、足にできる魚の目の痛みに悩まされています。当院では、簡単な処置で治療しています。魚の目を焼かずに、簡単な方法で麻酔なしで取り出すのみです。20年以上、この方法で魚の目をとっています。なかには、患者様は魚の目だと思っていたのが、ウイルス性のイボであることもありますが、それらの処置も行います。
また、巻き爪の処置もやっていますので、ご相談ください。

ペインクリニック

ペインクリニックとは、痛みをとる手段として主に局所麻酔による注射を行う治療法です。
痛みと関連した神経に注射する神経ブロック、硬膜外ブロックや炎症を起こしている部位への注射を行います。当院ではエコーを使用して注射を行っています。
エコーで直接注射針を見て薬液の流れを見ながら注射するため、昔の勘に頼った盲目的な注射に比べ、正確に安全に治療を行うことができるようになりました。

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